劇団フルタ丸2019年本公演
「朝のドラマ」
無事に終演致しました。
ご来場誠にありがとうございました!
公演終わった翌日、つまり今朝、これを書いているわけですが今はまだ終わったという感覚はないです。
このまま劇場行って、制作の大森さん、舞台監督の森さん、照明の中川さん、音響の水野(高校の同級生なので呼び捨てです)、そして演者のみなさんに挨拶して、ストレッチしたり小道具の確認したり、、そしてまた本番を迎えよう!という感じが身体から抜けきれていない。
こんな事は初めてです。
それだけ思いっきりやりきったんだなぁ。
本当に走りきった。
稽古開始から今日まで1ヶ月半、思い返せば本当色んなことがあった。それに伴ってこの1ヶ月半で自分は大きく変化したのではないか?と、そう思っている。
そこには僕の中での3つの「実は」という後日談がある。長文ですが、もしもお時間あればお付き合いください。
実は、
稽古期間が始まる前、駅前劇場の下見をしたその日、僕はフルタジュンに次の公演で劇団員として最後の出演にさせてほしいと告げ、円満に話がついていた。
理由は、映画を作るプロジェクトの代表である自分自身が生半可に劇団に打ち込んではならないと思ったからであった。
予期していたのか、フルタジュンもそのタイミングが来たか、といった面持ちで受け入れるのが早かった。
あとは2人でペラペラと雑談をしながら劇場へ向かい、見学し、ここが最後の地か。なんて感傷的にもなってみたりした。
とにかく最後だ。自分が参加できる稽古日数は少なくとも、今回は妥協することなく思いっきりやろう!そう決めていた。
稽古期間が始まる前、実は自分はそんな風に思っていた。
実は、
この稽古期間中に僕はフルタ丸の座長に就任していた。「この公演で最後にする!」と決めていた自分が、しかも自ら挙手をして「座長」をやらせて下さい!と言い出したのだ。正直頭おかしいとしか思えませんよね。
でもこの挙手をして本当に良かったと思っている。僕はもちろん偉くなりたいから座長になったわけではない。みんなが創造するフルタ丸の演劇を、全体として上手く繋ぎ合わせられるようなアプローチができるポジション、それが座長だったということ。それだけ。今までそんなポジションは公平さに欠けそうで嫌っていたが、実際はこんなやり甲斐のあるポジションはないと思っている。みんなのクリエイティブが上手くコラボできたり、活き活きと楽しくしている姿を見るとめっちゃ嬉しいのだ。
ベストを尽くし続けるスパイラルがポジティブに向いている。こうなればこの公演は+αの感動を生み出せる。そう確信していた。
最後に本番期間中の「実は」
実は本番中、裏でスタンバイしている時、みんながまだまだ進化させようとする姿に感動していた。日に日に良くなったり、失敗したり。本当に尊かった。
その中でも
夏子が薮原に告白するシーン、
実は、
いつも、もらい泣きしそうになっていた。
夏子の思いが全身から溢れていてとても感動的であったのだ。
もちろん僕もプロの俳優です。そこはしっかりと笑顔で彼女を包み込むわけですが、
正直、薮原という役を忘れて、一観客となって泣きたくなるくらいに素晴らしかった。
あれは薮原である僕の特権、特等席なのだ、と密かに思っている笑
あ、あと最後の最後に
もうわかってもらえていると思うが、実は、
あれから、辞めることを撤回するとはジュンに言っていない。
けど、面と向かって言うのもなんだかあれなので、ここに書き記して終えようと思う。
最高に楽しかったから。
こうやって走りきった先には必ず道がある。
今は、まだ未定な未来が何よりも楽しみである。
これからも劇団フルタ丸をそして宮内勇輝を楽しみにして頂けたら幸いです。
どうか応援よろしくお願い致します。
ありがとうございました。
薮原快人役 宮内勇輝
(photo by タカハシアキラ)