「いよいよあと1週間」

5月21日、月曜日。宮内勇輝、晴れ。

稽古は終盤戦。魔法がかかったかのように、

どんどんと進化していく「寂しい時だけでいいから」。

実は今回、

僕は主役を務めさせて頂く。

僕の記憶が確かならば、

劇団フルタ丸に初めて出演した時以来、

約10年ぶりくらいのハッキリとした主役。

不思議とプレッシャーとかは全くなく、

ただただ純粋に目の前の主人公とシンクロさせていく作業に没頭している。

ゆっくりじっくりと。

だから、楽しくて仕方がないというのが正直な気持ち。

先週、初めて通し稽古をした。

ここまで来るのに時間がかかった。

一つ一つシーンがドドドドッと流れていくからこその難しさがそこにある。

その怒涛の流れに乗りながら、一つ一つしっかりとミートさせる。

そして、初めての通し稽古が終わった時、

僕は今まで経験したことのない実感があった。

物語が始まった時には考えもしなかった境地に、最後、主人公(僕)はいた。

そんな当たり前の事なんだけど、それを体感できた事に驚いた。

気付けば怒涛の日々を通り越していたという、実感。

ここまで積み上げて来た甲斐があって嬉しかった。

最後まで積み上げて、成長させていこう。

僕の大尊敬する役所広司さんが、インタビューで「もっと演技がうまくなりたい」と言っていたらしい。あの役所広司さんが。

僕も役所さんの言うそのスパイラルに乗り続けたい。僕なんかまだまだ到底太刀打ちできないけれど。

僕個人、俳優としてそんなタイミングの中にいる。

そんなタイミングに「寂しい時だけでいいから」は存在している。

そして、

劇団全体もこの役所広司スパイラルの中にあると、感じている。

みんな、「寂しい時だけでいいから」

に賭けている。

来てる。

来てる。

来てる!

サナギから蝶になるように。

これは観る価値がある。

観る価値があると言われるものは、そういう瞬間に立ち合う事だ。

今回もそんな観る価値のある作品、集団、に仕上がるのではないか?と心躍らせている。

サナギから蝶になる瞬間。

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劇団フルタ丸 2018年本公演
『寂しい時だけでいいから』

日程:5月30日(水)~6月3日(日)
会場:浅草九劇

チケットのご予約は⇒コチラから

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